【きよみ流】普段着のお誂え、こだわりの居敷当て

今回は、日頃からお問い合わせの多い「居敷当て」について、熱く!語りました。

普段着の着物をお誂えする時、サイズのお問い合わせもあるのですが、一番多いのは、居敷当ての位置、大きさ、素材、付けるか付けないかです。


私にとって、居敷当てのモヤっとが消えたのは、染織こだまさんに出会えた事。

お誂えを何度か経験して、もっと機能性の高い居敷当てをつけたいなぁと思っていたんです。

居敷当ての事で、染織こだまさんの加奈子さんにすごくお世話になりました。


木綿や綿麻は、一度着ると伸びやすく、女性は膝よりお尻が出ます。

夏の着物なら…特に浴衣ですが、居敷当てを無しにして、なるべく涼しく着たい。

汗をかくので、一日着れば洗います。


洗えば、伸びたお尻の部分も元に戻ります。

なので、夏の着物で居敷当てを付けるかどうかは、全くもって好みになりますね。


問題は、夏以外の木綿着物のお誂え。

私は居敷当てをしっかり付けてもらいます。


私の好みは、薄くて軽い木綿着物。

なるべく冬も着たい。

そんな時に、居敷当てを下まで付けると、裾がスースー寒いって事が少しなくなります。


着物は年中着てますが、年中背中が熱くなりやすいです。

特に後ろは、帯が何枚も重なってますから、それは当然の話になります。

本来、居敷当ては、揚から付けるそうです。


そうすることによって、生地に負担なく付けられて、さらに腰紐で押さえられます。

揚からお尻、基本はふくらはぎ辺りまでを、付ける場合が多いです。

横は、着物の脇の縫い目を塞ぐ感じが多いです。


着物の内側から力布のように居敷当てが付くことによって、お尻の圧で着物の縫い目が裂ける事を防ぐだけではなく、着姿もお尻で伸びにくいので、ポコンとお尻部分だけ飛び出る感じになりにくくなります。

そうなると、毎日洗わなくてよくて、汗がつかない冬場は、木綿着物でも基本5日くらいは着回します。

この利点を説明してもらったのです。


で、ここからは、私の着心地のこだわり。

背中は熱くしたくない!

正座の多い生活なので、居敷当てを長くしたい。


その結果、揚から手のひら分(約19センチほど)下げて居敷当てを付ける。

下は、裾から3センチほど上まで付ける。

このサイズでおさまりました。


ただ、3センチだと、布の縮が少しあると、居敷当てが裾から出てきてしまう事があります。

正座でも、裾から7センチほど上から、3センチほど上まででカバーできるので、心配な方は間を取って5センチくらいがいいのでは?と思います。


あと、揚から手のひら分下げると、居敷当ての始まりは、おはしょりの内側になります。

外側には出てこない絶妙な位置なんです。

ここら辺は、腰紐の位置が人それぞれ違うので、確認が必要です。


おはしょりの内側だけ居敷当てがある事の利点を説明です。

帯が重なる背中が、熱くなりにくい。

腰紐で、居敷当てを押さえてるので、表布への負荷が軽減。


一日目なのに、夕方にはもう、お尻ぽっこり💦…がもちろん防げる。

そして!おはしょりの脇の処理が、スッキリする!

ここは、ポイント高いと思う!


おはしょりの脇の処理ってモゾモゾしやすいし、肉付もいい場所なので、なるべくスッキリ着痩せさせたいもの。

居敷当てが付いてない部分が表のおはしょりになるので、スッキリします。


着物のお誂えは奥が深いなぁと感じた、居敷当てについてのお話でした。

私のモヤっとがすぐに解消できたのは、着物の生活の長い、加奈子さんに会えたから。

歳を重ねてきて、身体がわかってきて、いろんな所が敏感になり、ちょっとの不愉快が気になって、我慢できなくなってきて。

そんな時にお会いできて、私はとっても幸せ者だなって感謝してます💕


肩はできるだけ軽く!

肩当ては、首の弱い女性には重く感じるなぁとか。

二日目の横からの着姿が野暮ったくなるの嫌だなぁとか。


この2つは、肩当て必要なし!居敷当ては、揚から手のひら分下げる!横幅は、脇線までしっかり!で解消されました。

みんなの理想の着方、着姿、着心地はどんなかな?


分かってもらえる折衷案をしっかり伝えてくれる呉服屋さんや、お仕立て屋さんと出会えると、着物のお誂えはもっと着やすく快適になるよ💕

【きよみ流】普段着のお誂え、こだわりの居敷当て

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